トルコの石油精製企業テュプラス(Tupras)は8月25日、投資会社エメラルド・テクノロジーベンチャーズと協力協定を結んだことを明らかにした。エメラルド社傘下の「エメラルド・インダストリアルイノベーションファンド」を通してテック系企業に投資する予定。対象は主に欧米のスタートアップで、テュプラスは現在の事業強化と共に将来有望な事業の発掘を狙う。
テュプラスのザグラ副社長は、エネルギーセクター全体に影響を及ぼすような運営技術及び戦略的に有用な技術に注目していくと述べた。また、既に成熟している石油精製技術にはデータ解析やナノ技術、ロボット技術、IoT(モノのインターネット)といった新しいテクノロジーが必要とされているとの見方を示した。
コチ財閥のグループ企業であるテュプラスは3,000万トンの原油処理能力を持ち、欧州7位の規模を誇る。コチ・グループは2017年以来、企業内ベンチャーの育成プログラムを進めてきた。
エメラルド・テクノロジーベンチャーズはスイスのチューリヒ、カナダのトロント、シンガポールに拠点を持ち、エネルギー、水資源、素材、産業用ITなどの分野で60を超えるテック系企業に投資している。これまでの投資総額は6億6,000万ドル以上に上る。