チェコの電力大手エネルゴプロ、トルコで水力発電所が稼働

チェコ電力大手のエネルゴプロは1日、トルコ東部で建設していた2つの水力発電所が稼働したと発表した。建設費は8億米ドル強(約190億コルナ)で、チェコ企業の水力発電所投資として1989年11月以来最大となった。エネルゴプロの運営する水力発電の数はこれで38に増加した。

今回稼働した発電所の一つであるアラス川のカラクルト水力発電所は出力が99.5メガワット(MW)で、年間340ギガワット時(GWh)を発電する見通し。湛水面積(常時満水位時のダム湖面積)は14平方キロメートル、堤高は137メートルと、コンクリートコア式アースフィルダムとしては欧州最高のチェコ・ダレシチェ貯水池の100メートルを超える高さを誇る。12月までにタービン全3基が稼働する。

もう一つのムラト川(ユーフラテス川の源流)のアルパスラン第2水力発電所は、タービン4基を擁し、出力は280MWに上る。年間発電量は850GWhに達する見通し。湛水面積は55平方キロメートル。来年2月までにフル稼働へ移行する。同発電所は週7日、1日24時間の突貫工事を通じ、わずか2年で完工した。最高で1,900人が同時に働いたという。

稼働後10年間は電力販売価格に固定価格が適用される。エネルゴプロは両水力発電所が最初の5年間で累計5億2,000万ドルの利益をあげられると推算している。

上部へスクロール