ルーマニアでこのほど、デジタル技術による不動産事業の刷新に取り組む不動産テック企業、ザ・マヴァース(The Mavers)が誕生した。起業したのは実業家のアレクサンドル・ボギウ氏とラドゥ・ゴゴアシャ氏で、投資額は30万ユーロ超。ビッグデータと最新IT技術を駆使した不動産事業向けサービスを提供する。
ザ・マヴァースの主力サービスはデータサイエンス・プラットフォーム「マヴァース・アナリティクス・テクノロジーズ(MAT)」で、不動産開発事業者のウェブサイトや行政機関の統計などから収集した多様な情報のデータバンクと、それを利用するための人工知能(AI)の機械学習機能を基盤とする。また、同国の建設会社ボガート(Bog’Art)の住宅開発部門が進める国内初の完全デジタル不動産開発サービスの立ち上げに協力するなど、デジタル化プロジェクトにも取り組む。
ボギウ氏は米商業不動産サービス大手CBREのルーマニア子会社で10年以上デジタル不動産分野のコンサルティングに携わった。一方、ゴゴアシャ氏は投資家としてこれまでルーマニアや英国のスタートアップ企業を支援している。