ハンガリーのコーティング剤メーカー、レジステン(Resysten)はこのほど、チェコに対し新型コロナウイルスの感染を防止する製品を供給する計画を明らかにした。同社によると、供給されるコーティング剤は食品添加物の二酸化チタンを主成分としており、ウイルスの付着を99.9%防ぐことができる。プラハにあるチェコ科学アカデミー本部の内装に使用される予定。
同社のコーティング剤はブダペストの地下鉄エスカレーターなど計15万平方メートルで使用されているほか、自動車大手アウディ、通信大手Tモバイル、外食大手KFC、小売大手メトロなどに採用されている。
レジステンのコーティング剤は元々、2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスの院内感染を防ぐために開発された。噴霧されたコーティング剤が光に反応して過酸化水素を生成し、表面への病原菌の付着を防ぐ。あらゆる物質表面に分子レベルで付着するため洗浄しても除去されず、最大1年間効果を発揮する。
二酸化チタンは発がん性物質の可能性があるとされるが、レジステンは人体に対する安全性は確認済みとしている。