チェコ、ロボット導入が減速

チェコ企業におけるロボット導入が減速している。国際ロボット連盟(IFR)によると、同国における昨年の導入数は2018年を12%上回ったものの、伸び率は18年から4ポイント低下した。一方、労働者10万人当たりの普及数では147台と世界16位で、ロボットが比較的浸透している様子がうかがわれる。

19年の新規導入台数をみると、ポーランドが初めてチェコを超えた。スイス重電大手ABBのヴィーティエスラフ・ルカーシュ氏はこれを、「国際競争でチェコが他国に追い抜かれつつある事実を示している」と分析する。「ロボットを導入する動機は人件費削減だけではなくなってきている。多くの企業が自動化にチャンスを見出し、実際に自動化の進んでいる職場では新型コロナで従業員の半分が隔離措置にあっても業務をこなせている」とし、導入の範囲が広まっていると指摘している。

IFRは新型コロナの流行を理由に、今年と来年は製造業における自動化が進まないとみる。回復は22年からになりそうだ。

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