独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のブラチスラバ工場(スロバキア)が、同グループの世界16生産拠点の中で効率向上の成果が最も大きい優良工場として表彰された。VW「トランスフォーマー賞」の受賞は前年に続き2回目となる。
「トランスフォーマー賞」は効率、品質、環境保護、従業員の満足度の4つの項目で評価されるほか、生産および物流戦略上の主要プロジェクトの進捗や成果も考慮される。
VWの全生産拠点には2025年までに生産効率30%向上の達成が課されている。ブラチスラバ工場は19年にコスト削減に着手し、昨年すでに同目標にかなり近づいたという。VWスロバキアのグリューンベルク社長によると、昨年はコロナ禍の厳しい事業環境だったが、「既存体制の小さな変更でも大きな節約になることに気づく機会になった」という。
ブラチスラバ工場はVW、アウディ、セアト、シュコダ、ポルシェの5ブランドを手がけている。トルコの新工場建設計画中止を受けて、2023年からはVW「パサート」とシュコダ「スペルブ」の新世代モデルも生産導入する。このため、既存の塗装工程の調整や新たに必要となる技術の導入などに約5億ユーロを投資する計画だ。