トルコ最大の複合企業コチ・ホールディングと伊フィアット・クライスラーの合弁自動車メーカー、トファシュが19日、生産を停止した。半導体不足が原因で、来月5日まで2週間、工場の稼働を休止する。ルノーのトルコ合弁会社オヤック・ルノーも15日から1週間、製造を停止しており、半導体問題の波がトルコ自動車業界にも押し寄せている。
トファシュによると、半導体を搭載した部品の調達が滞り、今回の決定を余儀なくされた。2週間の休止期間を定期点検・保守作業に使い、万全の態勢で生産を再開したい意向だ。北西部ブルサ県で運営する工場では約7,000人が働く。年産能力は45万台。
半導体業界は新型コロナ流行で昨春、自動車業界からの受注が激減した。一方、ロックダウン(都市封鎖)措置で需要が急増したパソコン業界への供給は増加した。秋以降、自動車業界の生産台数が急回復したが、半導体は原料から完成品ができるまでにおよそ半年かかるため、その需要に完全には対応できず、品不足が起こった。