ノルウェーのエネルギー最大手エクイノールが4日、ポーランド電力大手ポレネギア(Polenergia)と共同で進めるバルト海洋上風力発電共同開発プロジェクトで、エネルギー規制局と発電差額決済(CfD)契約を交わした。発電事業者に一定の電力販売価格を保証するCfD契約レートは1メガワット時あたり319.60ズロチ(約84.15ドル)。最長25年間の契約だが、当局の指示などで調整される可能性もある。最終的な投資決定や認可手続きの進捗次第で、早ければ2024年の着工を見込む。
洋上風力発電開発スキームによる第1段階となる「バルチック第2、第3風力ファーム」はバルト海南西部に設置され、将来的にバルト海風力発電ハブの一翼を担う。発電設備容量は合わせて1.44ギガワットで、国内200万世帯の電力需要を賄える。エクイノールとポレネギアはまた、設備容量1.56ギガワットの「バルチック第1ファーム」の開発でも提携している。
ポーランドはバルト海洋上風力発電能力を2030年までに5.9ギガワット、40年まで11ギガワットに増強する目標を推進するため、CfDを積極的に活用している。最近のCfD契約の例では、デンマークの洋上発電大手オーステッドと独電力大手RWEおよびポーランド電力大手PGEとの各2.85ギガワットの共同プロジェクトや、独RWEリニューアブルズによる350メガワットのプロジェクトがある。(1PLN=28.71JPY)