チェコCEZ、ポーランド企業と提携でEV用充電スタンド設置

●スイス重電大手ABBの急速充電設備を導入

●CEZは今後5年で充電ステーションを800カ所まで増やす計画

チェコ電力大手の国営CEZは3日、ポーランド石油大手PKNオルレンのチェコ子会社オルレン・ウニペトロルと提携し、電気自動車(EV)用の急速充電スタンドを国内に新設したと発表した。ウニペトロルが展開する石油小売チェーンのベンジナ・オルレンを通じ、チェコ中部イフラバの給油所に設置したもので、CEZが運営する30カ所目の急速充電ステーションとなる。

ベンジナ・オルレンが導入した急速充電設備はスイス重電大手ABB製で、直流(DC)および交流(AC)充電が可能。出力は直流電源が50キロワット(kW)で、充電時間10分の急速充電が可能だ。交流電源の出力は22(kW)となっている。

CEZは充電網の拡充に積極的で、今後5年間で充電ステーションを現在の300カ所から800カ所まで増やす予定。欧州連合(EU)は域内のエネルギー・交通・通信インフラの形成を促進するプログラム「コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ(CEF)」を通じて汎欧州運輸ネットワーク(TEN-T)のルートへの充電スタンドの設置を支援しており、CEZも助成を受けている。

ベンジナ・オルレンはチェコ国内に持つ421カ所の給油所のうち38カ所に62台の充電スタンドを導入している。オルレンは代替燃料の供給をさらに増やすことを計画しており、今後プラハ近郊のバルランドフや、精油所を持つリトビノフに水素燃料の供給設備を設置する計画だ。

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