●「EQB」は「EQA」に続くメルセデス2番目の小型電動SUV
●完成車は独自生産を行う中国を除き全世界に輸出
独ダイムラーの高級車部門メルセデス・ベンツはこのほど、ハンガリーのケチュケメート工場で電動SUV「EQB」の量産を開始した。同モデルはガソリン車のSUV「GLB」にバッテリーを搭載したもので、今年初めに生産を開始したSUV「EQA」に続く同社2番目の小型電動SUVとなる。
「EQB」の欧州での詳細な販売開始時期は未定。FF車や四輪駆動車、出力200キロワット(272PS)を超えるモデルを設定する。バッテリーの定格容量は当初66.5キロワット時で、容量を増やしたモデルも投入する予定。
「EQB」は全長4,684ミリメートル、全幅1,834ミリメートル、全高1,667ミリメートル。駆動系統は「EQA」と共通で、ガソリンSUVの「GLB」とも一部部品を共有している。ホイールベースは2,829ミリメートル。オプションで3列目の座席を加えることもできる。荷室容量は5人乗りの場合495リットルから1,710リットル、7人乗りの場合465リットルから1,620リットルとなる。
「EQB」は自宅や公共の充電施設にある定格容量11キロワットまでの交流電源(AC)を利用できる。高速充電施設で直流電源(DC)を利用した場合、80%までの充電時間は30分強とされる。
欧州市場向けの「EQB」の仕様や価格は今後発表される予定。なお、やや小型の「EQA」の最大航続距離は426キロメートルで、ドイツでの販売価格は約4万7,540ユーロとなっている。
ケチュケメートで生産される「EQB」は、独自生産を行う中国を除き全世界に輸出される予定。電動車のほかガソリン車、ディーゼル車を生産する同工場では来年までに二酸化炭素(CO2)中立性を達成する見通し。