●来年初めの発売計画、価格は9,000ユーロ前後
●平均年収に見合う価格帯のモデルを投入し、需要を掘り起こし
独フォルクスワーゲン(VW)グループのチェコ子会社であるシュコダ自動車は10月27日、インド市場向けの新型セダン「スラヴィア(Slavia)」の主な仕様を明らかにした。小型SUV「クシャク」に続くインド攻略モデルの第2弾で、来年初めに発売する計画だ。安全・運転アシスト装置の充実、大きな室内空間の実現などを通じて割安感を出し、欧州メーカーとしてインドにおけるトップシェア獲得を目指す。
スラヴィアはインド向けに開発されたプラットフォーム「MQB-A0-IN」を使用した中型4ドアセダン。車体は長さ454センチ、幅175センチ、高さ149センチだが、ゆとりある室内空間でファミリーカー用途にも適しているという。エンジンは1リットル及び1.5リットルのガソリン直噴ターボエンジン(TSI)を用意する。
安全面では最大6個のエアバッグ装備を可能にし、運転支援機能も多数備える。価格はシュコダ「ラピッド」(約9,000ユーロ)に準じる見通し。
インドは中国に次いで人口が世界で2番目に多い。推計人口13億6,600万人に対して年間自動車販売台数は300万台前後に過ぎず、潜在需要は大きい。インドの年収平均(4,000~8,000ユーロ)に見合う価格帯の自動車の発売が需要掘り起こしにつながるとみられている。
VWグループはインド市場における欧州メーカー1位を目指し、総額10億ユーロの「インディア2.0」計画を推進している。「VW」、「シュコダ」の両ブランドを強化し、2025年までに5%のシェア獲得を狙う。シュコダ自はグループのインド事業を統括している。