●ポーランド初となる双方向充電システムも実用化
●サプライヤー3社から4つの充電システムを調達
ポーランドのバス製造大手ソラリスは17日、ポズナニ近郊のボレホーヴォ工場内に充電パークを整備すると発表した。顧客のニーズに合わせた製品づくりに向け、さまざまな充電システムを一カ所で試験できる体制を作る。ポーランドで初となる双方向充電システムも実用化する。年内に工事を完了し、来年半ばにフル稼働する予定だ。投資規模は明らかにされていない。
充電パークの面積は5,000平方メートル。サプライヤー3社の提供する4つの充電システムを設置する。1つ目のシステムは出力150~600キロワット(kW)の充電スタンド8基を擁し、3台の同時充電が可能。市場に普及しているコネクタのどれにも対応しており、バス、トロリーバスも充電できる。自動車から電力系統に電力を供給する「ビークル・トゥー・グリッド(V2G)」機能も備える。
2つ目のシステムは合計出力300kWの充電スタンド4基から成る。ソケット型が2基、パンタグラフ型が1基、充電器側にパンタグラフを用いる「逆転(inverted)パンタグラフ」型が1基だ。
3つ目と4つ目は、V2G機能付きプラグイン型充電器2基(各150kW)だ。
これら4つの充電システムの屋根には太陽電池を配し、電力を自家発電する。充電パークの監視・管理は中央管理システムにより、遠隔で行える。
ソラリスによると、同社は今年に入ってから「欧州30都市弱に電動バスを数百台納入した」という。環境負荷の軽減に向けて電動バスの需要は拡大しており、社内におけるテスト体制を整えることで各国の求める仕様に合わせた製品を作っていく方針だ。