エストニア、加NPMのレアアース生産拠点増強を支援

●NPMは分離精錬能力を増強し、加工製品の生産施設を新設

●エストニアはレアアースや磁性材料の供給網の一端を担う

エストニアの経済通信省は17日、カナダのレアアースメーカー、ネオパフォーマンス・マテリアルズ(NPM)による同国での希土類元素(レアアース)生産拠点の増強計画を支援すると発表した。同省はエストニア投資庁と協力し、政府機関および欧州連合(EU)レベルで同社が投資支援を受けられるよう働きかける。

NPMは2015年、エストニア北東部イダ・ヴィル県の同業シルメット買収により欧州に新事業拠点を構えた。同工場のレアアース分離精錬能力の増強に加え、これを使った金属、合金、磁性材料の生産施設の新設を検討している。新工場には製品のライフサイクル二酸化炭素(CO2)排出量削減と循環経済に貢献できるよう、リサイクル施設や環境を配慮した工程を設ける考えだ。

エストニアは雇用創出や高付加価値製品の拡充の観点からNPMの投資を支援するとともに、電気自動車(EV)、再生可能エネルギーなどグリーンテック産業に欠かせないレアアース材料と磁性材料のバリューチェーンをEUが構築するうえで重要な役割を担うことを目指している。

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