ハンガリー、グリーン・パンダ債で10億元調達

●同国が人民元建ての「パンダ債」を発行するのはこれが3度目

●財政赤字拡大を受け、今年度の調達規模を増額

ハンガリーは14日、人民元建てのグリーン国債(グリーンボンド)を発行し、10億元(1億3,900万ユーロ)を調達した。償還期限は3年。同国が人民元建ての「パンダ債」を発行するのは3度目で、使途を気候変動対策・環境保護に限定したグリーン債が中国で売り出されるのは初となる。

ハンガリーはパンダ債の活用で、◇国債発行の選択肢を増やす◇中国金融市場における地位を強化◇より多くの投資家から資金を調達する基盤を作る――などのメリットを得られると考えている。

ハンガリーは財政赤字拡大を受けて今年度の調達規模を増額。9月には10年債の発行で22億5,000万米ドル、30年債で20億ドル、ユーロ建て7年債で10億ユーロを調達した。

昨年も、当初計画では10億ユーロだったが、新型コロナ流行を受けた感染・経済対策で調達規模を拡大した。最終的に国際金融市場で40億ユーロを調達した。

ミハイ・ヴァルガ財務相によると、過去10年で債務全体の平均償還期限は4年から6年に延び、外貨建ての割合も53%から20%へ低下した。ハンガリー個人の保有比率は2010年の3%から25%へ拡大した。パンデミックの中でも、ハンガリーは債務を期限通りに返済している。最近では外貨建ての短期債を期限前に償還し、借り入れ条件が良い長期債に借り換えた。

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