●食品の価格上昇が全体を押し上げ
●中銀はこれまで5会合連続で利上げを実施
チェコ統計局(CSU)が1月12日発表した12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.6%上昇し、上げ幅は前月から0.6ポイント拡大した。これは2008年9月(6.6%)以来の高い水準。食品の価格上昇が全体を押し上げた。
CPIを項目別にみると、「食品・非アルコール飲料」は上昇幅が前月の2%から4.1%に拡大した。小麦製品や野菜の価格高騰が大きい。構成比重の最も高い「住居・水道光熱費」は前月から0.1ポイント増の4.8%に上昇。エネルギーに対する減免措置を受けて電気と天然ガス価格は低下したものの、住居の維持費や賃貸料、上下水道価格の上昇で水準が押し上げられた。自動車燃料含む「運輸」は自動車の価格上昇(10%)が響き、0.6ポイント増の14.1%に拡大した。
「郵便・通信」は0.2%下落。「アルコール飲料・たばこ」は上げ幅が前月から1.2ポイント減の6.7%に縮小した。
同国のインフレ率は昨年6月の2.8%から6カ月連続で上昇している。中央銀行は昨年12月に5会合連続で利上げを実施し、政策金利を3.75%に引き上げた。