●予算5億ズロチの購入助成プログラムが追い風に
●新車登録数全体に占める電動車の割合は約4%にとどまる
ポーランドの電動車市場が勢いづいている。同国の自動車工業会(PZPM)が1月に発表した2021年の電動乗用車新規登録台数はバッテリー電気自動車(BEV)が8,938台、プラグインハイブリッド車(PHV)が10,470台だった。全体で前年比93%の大幅増となり、昨年末時点のEV登録総数は38,001台に拡大した。
電動車購入の追い風となったのは昨年7月に導入された新助成金プログラムだ。5億ズロチ(1億1,000万ユーロ)の予算を組み込み、電動車購入に対して子供の数に応じて一所帯あたり4,000~6,000ユーロ相当の助成金が供与された。
ただ、新車登録数全体に占める電動車の割合は約4%にとどまる。2020年の乗用車総登録台数に占める電動車のシェアは、欧州ではキプロスとリトアニアに次いで低かった。電動車の助成措置で出遅れるなど、交通分野での包括的な排出削減・電化政策に欠けるとの指摘も出ている。
一方、電動バスも、都市交通用車両に80%の補助が付くことから、燃料電池タイプを含めて総登録数が651台に増加した。電動小型商用車・トラックは1,657台となった。