スロバキアのマタドール、燃料電池スーパーカーを開発

●FCV「MH2」は最高時速250キロ、0~100km/hの加速性能3.9秒

●燃料タンクに複数の低圧式水素吸蔵合金を使用

スロバキアの自動車部品大手マタドール(Matador)はこのほど、燃料電池車(FCV)モデル「MH2」のプロトタイプを発表した。同社がコシツェ工科大学(TUKE)と共同開発した同モデルは最大出力が600馬力、最高時速は250キロメートルで、0~100km/hの加速性能は3.9秒を誇る。

「MH2」は搭載する水素燃料のタンクに複数の低圧式水素吸蔵合金を使用することで優れた安全性とエネルギー効率を実現している。水素を取り出すための熱管理にはTUKEの持つ高い知見が活用されているという。

2人乗りの同車の外観は伊ピニンファリーナの電動(EV)スーパーカー「バッティスタ」に類似しているが、車両の先端部中央からリア側かけてのルーフ部分がガラス製となっているのが特に目を引く。車体は炭素繊維製で、フロントグリルにはLEDヘッドライトが組み込まれている。リアフェンダーの前部にあたる車体側面に巨大な空気取り入れ口があるのが特徴だ。インテリアはデジタルコックピットを導入しており、インパネ中央のタッチスクリーンで諸機能を操作できる。

「MH2」の量産は現在のところ検討されておらず、プロジェクトの今後もまだ明確にされていない。

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