日産、ロシアから撤退

●ロシアの全事業を国営の中央自動車エンジン科学研究所に譲渡

●契約では6年以内に事業を買い戻す権利が認められている

日産自動車は11日、ロシア事業を同国国営の中央自動車エンジン科学研究所(NAMI)に譲渡すると発表した。ロシアのウクライナ侵攻を受けて今年3月以来、事業を停止していたが、状況が改善する見通しが立たず撤退を決めた。契約では6年以内に日産が事業を買い戻す権利が認められており、将来の事業再開に含みを残した。

ロシアの全事業はNAMIに譲渡される。サンクトペテルブルクの生産・研究開発施設と、モスクワの販売・マーケティングセンターは新名称で運営される。

撤退にあたり、日産は約1,000億円の特別損失を計上する。今年度の業績見通しに現時点では変更はないが、精査して確認する。

日産が提携する仏ルノーも今年5月のロシア撤退時に現地子会社をNAMIに譲渡。6年間の買い戻し権を確保した。

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