2019年12月6日

金属3Dプリント大手GKN、独社と産業バーナー用ユニット生産で提携

英エンジニアリング大手GKN傘下で金属3Dプリンター材料部品大手のGKNアディティブは11月21日、産業用燃焼技術を専門とする独エンジニアリング企業のキュッパー・ソリューションズと戦略提携したと発表した。

キュッパー・ソリューションズが開発したのは空気と天然ガスを混ぜて燃焼させる混合ユニットで、燃焼プロセスを最適化することで窒素酸化物の排出量を大幅に削減している。

製造に際しては、最新の金属3Dプリント技術であるバインダー・ジェット方式を採用する。

英GKNのホイール製造部門、英JCBと協力してトラクターの最高速度を更新

英エンジニアリング大手GKN傘下でオフハイウェイ車両向けのホイールを生産するGKNホイール・アンド・ストラクチャーズは11月26日、同社が設計にかかわった英農業機械メーカーJCBのトラクター「ファストラック2」が時速153.771マイルのスピードを達成し、今年6月に「ファストラック1」が達成したトラクターの世界記録103.6マイルを塗り替えたと発表した。

GKNはホイールおよびシャシの設計を担当した。

GKNはJCBのサプライヤーとして30年以上の実績があり、直近の10年間だけでホイール100万個とシャシ2万2,000基を供給している。

西自動車部品大手アントリン、1-9月は1.4%減収

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンが11月28日発表した1-9月期の売上高は38億5,000万ユーロとなり、前年同期から1.4%減少した。

売上高を事業別にみると、オーバーヘッド事業が14億3,800万ユーロ、ドア・ハードトリム事業が14億2,300万ユーロ、コックピット・コンソール事業が7億3,300万ユーロ、照明事業が2億4,800万ユーロだった。

地域別では、欧州が19億3,100万ユーロ、NAFTA(北米自由貿易協定圏)が14億8,400万ユーロ、アジア・太平洋は3億3,900万ユーロ、メルコスール(南米南部共同市場)は6,200万ユーロだった。

英選挙戦で与党優勢、単独過半数確保か

同国の調査会社ユーガブが11月27日に発表した最新の世論調査では、下院の650議席のうち359議席を獲得し、単独過半数を確保する見込みだ。

ユーガブは前回の総選挙で行った同方式の調査で、全選挙区の98%で当落を的中させ、メイ首相(当時)率いる保守党の過半数割れを予想していた。

ユーガブは改選前に確保していた議席のうち44議席を保守党に奪われると予想している。

新欧州委員会がようやく発足、欧州議会が人事を承認

欧州議会は11月27日に開いた本会議で、次期欧州委員会の人事を賛成多数で承認した。

欧州議会の承認を経て、11月1日に新欧州委が発足することになっていた。

欧州委は北マケドニアとアルバニアとのEU加盟交渉開始を勧告し、大半の国が支持しているものの、フランスが強硬に反対し、実現に至っていない。

中国製の耐食鋼が反ダンピング措置回避か、欧州委が調査開始

欧州委員会は11月26日、欧州連合(EU)から反ダンピング措置を発動されている中国製の耐食鋼材が域内に不正な形で輸入され、反ダンピング関税を逃れている疑いがあるとして、調査を開始したことを明らかにした。

欧州委が官報で明らかにしたところによると、中国の耐食鋼メーカーが反ダンピング措置を回避するため、耐食鋼の塗装を変えたり、炭素の含有度を増やすといった微調整を施し、別の品目としてEUに輸出している疑いが浮上している。

同措置は不正認定の前まで遡って適用するため、欧州委はEU内の税関に対して調査期間中に当該製品の輸入を厳格に記録するよう指示した。

仏PSAが長安汽車との合弁解消へ、販売不振で持ち株売却を計画

仏自動車大手グループPSAは11月28日、中国の重慶長安汽車との合弁会社「長安PSA汽車」の保有株式50%を売却する方針を明らかにした。

PSAと長安汽車は2011年に折半出資で長安PSAを設立した。

PSAの広報担当はロイター通信に対し、長安PSAの持ち株売却を計画していることを認めたうえで、中国でDSブランドの製造・販売を継続したい考えを示した。

独コンチネンタル、ボンネット下の画像を表示する技術を開発

独自動車部品大手のコンチネンタルは3日、同社が開発したボンネット下の地面の画像を車載ディースプレーに表示する技術が2020年1月に米ラスベガスで開催される家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2020)」でイノベーション賞を受賞したと発表した。

コンチネンタルは、同社が開発した画像加工アルゴリズムにより、ラジエーターグリルや後部、両脇のサイドミラーの付け根に搭載されている衛星カメラの画像を、様々な他の車載センサーのデータ情報に照らし合わせ、周辺の様子に合うように再生している。

コンチネンタルによると、現在すでに車両に搭載されている衛星カメラの解像度は1.3メガピクセルで、近く量産を開始する予定の新世代の衛星カメラでは、解像度が2.5メガピクセルに向上する。

独自工会、ミュラー氏が新会長に就任・2人目の女性会長

独自動車工業会(VDA)は11月29日、ヒルデガルト・ミューラー氏が2020年2月1日付でVDAの新会長に就任すると発表した。

現行のベルンハルト・マテス会長は9月にすでに、2019年末で退任すると発表していた。

1人目は、ドイツ連邦陸運局(KBA)の局長(KBA-Präsidentin)を長年務めていた経験を持つエリカ・エメリッヒ氏で、エメリッヒ氏は1989~1996年までVDA会長を務めていた。

ドイツ乗用車新車登録、11月は9.7%増加 1/4

独自動車工業会(VDA)によると、国内生産は11月が前年同月比8%減の42万3,400台、1~11月は前年同期比9%減の439万800台と低迷している。

国内受注は、11月は前年同月比7%増、1~11月も前年同同期に比べ約6%増加した。

国外受注は、11月が前年同月比で4%増えた一方、1~11月は前年同期に比べ約3%減少している。

英乗用車生産、10月は4.0%減少

英自動車工業会(SMMT)は11月28日、2019年10月の同国の乗用車生産が13万4,752台となり、前年同月に比べ4.0%減少したと発表した。

10月の乗用車生産の内訳は、国内向けが前年同月比10.7%減の2万1,640台、全体の80%以上を占める輸出向けは前年同月比2.6%減の11万3,112台だった。

10月のエンジン生産は、24万6,788基となり、前年同月に比べ6.2%減少した。

独ダイムラー、人員削減で労使合意

独自動車大手のダイムラーは11月29日、全体事業所委員会(個々の事業所の従業員代表機関である事業所委員会の代表で構成される)とコスト削減および雇用削減策について合意したと発表した。

グループ構造のスリム化により、効率や柔軟性を向上させる措置に伴うもので、ダイムラーは2022年末までに世界で数千人分の職場を削減する計画。

ダイムラーは11月半ばに、将来の競争力、イノベーション力、投資力の強化に向けた事業戦略を発表しており、当該戦略の中で、人権費を2022年末までに約14億ユーロ削減する計画、中でも管理職を世界で約10%削減する計画としていた。

独ダイムラー、ロールスロイスの定置用電池開発に協力

独自動車大手のダイムラーは3日、新しい事業モデルなどのイノベーションを推進するためメルセデス・ベンツ内に設置した組織「Lab 1886」がエネルギーシステムメーカーのロールスロイス・エネルギーシステムズ(以下、ロールスロイス)が計画する定置用エネルギー供給システムのパイロットプロジェクトに協力すると発表した。

ロールスロイスは今後数カ月かけて自動車用燃料電池をベースにした非常用の電力供給システムのコンセプトを開発する。

ロールスロイスは、計算センターはエネルギー消費量が大きく、今後さらに消費量は増加する見通しであることから、環境にやさしい燃料電池でエネルギー需要に対応していく必要があるとしている。

BMW、ディンゴルフィング工場に4億ユーロ投資

これにより、ディンゴルフィング工場では、同じ生産ラインで、内燃エンジン車、プラグインハイブリッド車、純粋な電気自動車を需要に応じて生産できる体制が整う。

ディンゴルフィング工場では、高電圧の車載充電池や電気モーターなどの電気駆動部品を生産している。

その中でも、ディンゴルフィング工場は欧州最大の工場であり、1日あたり1,500台を生産している。

BMWと長城汽車、電気自動車の合弁工場を着工

BMWとGWMは2018年夏に電気自動車を開発・生産する合弁会社スポットライト・オートモーティブを折半出資で設立する合意書に署名した。

同合弁では、BMW傘下の小型車ブランドMINIの電気自動車を生産するほか、長城汽車向けの電気自動車も生産する。

BMWとGWMは合弁工場に共同で約6億5,000万ユーロ(50億人民元超)を投資する。

独ブローゼ、ボルボ・カーズの自動運転車にドアシステムを供給

独自動車部品大手のブローゼは11月27日、スウェーデン自動車大手のボルボ・カーズが初めて量産する自動運転車にサイドドア用ドアシステムを供給すると発表した。

ブローゼはボルボ・カーズに供給するドアシステムを2017年秋のフランクフルトモーターショー(IAA)で初披露した。

ブローゼが供給するサイドドア用ドアシステムは、自動的にドアが閉まる機能が付いている。

内装部品の延鋒汽車内飾、セルビアに新工場開設

中国の自動車内装部品会社、延鋒汽車内飾系統(Yanfeng Automotive Interiors:YFAI)は11月28日、セルビアのクラグイェバツで新工場の開所式を行った。

YFAIは新工場の開設により、成長市場である東欧における生産能力を増強する。

新工場では自動車向けの内装部品を生産する。

Autoscout24<欧州自動車短信>

中古車売買の仲介ポータル大手オートスカウト24を運営する独スカウト24は28日、公式ウェブサイトを全面的にリニューアルすると発表した。

ロゴやウェブ上で採用する活字、写真、イラストのスタイルも併せて一新する。

なお、スカウト24グループが運営するイモビリエンスカウト24(イモスカウト24)やファイナンススカウト24などのウェブサイトとアプリも段階的にリニューアルし、2020年中頃に完了する予定。

Tesla<欧州自動車短信>

ドイツ在住のある男性がこのほど、米テスラ社の電気自動車(EV)に乗って走行距離100万キロメートルを突破、新記録を達成した。

同氏の一日の平均走行距離は約600キロメートルで、主に高速道路を走行するが、時速120km以上はほとんど出さないという。

ただしよく運転するため、部品の消耗は激しく、今までにバッテリー交換は2回、電動モーター交換は4回、タイヤに限っては50万キロメートルごとに新調したという。

シュコダ自、電気自動車とプラグインハイブリッド車を発売へ

「CITIGOe iV」は、最大出力61kW/83PS、搭載するリチウムイオン電池の容量は32.3kWh。

電気モーター単独で最大62キロメートル(WLTPサイクル)を走行することができ、最高速度は140km/h。

走行1 km当たりの二酸化炭素(CO2)排出量はSUVタイプが33グラム、コンビタイプが37グラム以下となっている。

蘭ヒアの位置情報サービス、車両追跡大手の印VSTが製品に採用

オランダのデジタル地図大手ヒア・テクノロジーズは11月26日、同社の位置情報サービスがインドの車両追跡サービス大手の印VSTモビリティの新製品「Eclipse」に採用されたと発表した。

Eclipseは、あらかじめ端末と一体化されたSIMカードであるeSIMと、インド版GPS(全地球測位システム)のIRNSSを組み合わせた車両追跡システム。

VSTはヒアのサービスを活用することにより、◇車両の正確な到着時刻の予測◇ドライバーの運転状況をリアルタイムで追跡することによる安全性の向上◇運転後の分析・検証プロセスの改善――などの効果を期待している。

JLR、OTAのソフト更新機能を標準装備へ

英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は11月28日、無線通信(OTA)技術を通して車載ソフトウェアを更新する機能(SOTA)を全ての新型モデルに搭載すると発表した。

最新のインフォテインメントシステムである「タッチプロ」および「タッチプロ・デュオ」と連動する「スマートフォンパック」も同様に標準装備する。

JLRはまた、2016年以降に生産されたモデルを所有するおよそ50万人の顧客向けに、SOTA機能やインフォテインメントシステム、スマートフォンパックの無料アップグレードサービスを提供していく。

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