2013/1/7

環境・通信・その他

船舶燃料の規制強化指令が発効、硫黄含有率大幅引き下げへ

この記事の要約

船舶の排出規制を強化するEUの新指令がこのほど発効した。船舶が使用する燃料の硫黄分含有率の上限を大幅に引き下げるもので、加盟国は2014年6月18日までに指令内容に沿った国内法の整備を義務付けられる。\ EUでは域内の海 […]

船舶の排出規制を強化するEUの新指令がこのほど発効した。船舶が使用する燃料の硫黄分含有率の上限を大幅に引き下げるもので、加盟国は2014年6月18日までに指令内容に沿った国内法の整備を義務付けられる。

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EUでは域内の海域を航行する船舶が使用する燃料について、1999年に施行した指令に基づき、酸性雨による環境被害や呼吸器疾患などの健康被害を引き起こす硫黄分の含有率を制限している。一般海域では3.5%、バルト海、北海、英仏海峡が対象となる大気汚染物質放出規制海域(SECA)では1%が上限となっている。

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新指令では、同上限が一般海域で2020年1月から0.5%、SECAで2015年1月から0.1%が上限となる。

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船舶燃料として一般的に使われている重油の硫黄分含有率は最大5%に上る。このため船舶は、環境負荷が低い液化天然ガス(LPG)への切り替えを迫られる。排気ガス浄化システムの利用によって有害物質の排出量を減らす選択肢も与えられる。

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