ブルガリアのアレクシエフ交通相はこのほど、中国の鉄道車両メーカー、中国中車(CRRC)から経営難に陥っているブルガリア国営鉄道(BDZ)の支援の申し出があったことを明らかにした。提案を受けて、交通省はBDZ、CRRC、中国の金融機関の代表者とともに作業グループを発足させる方針だ。
CRRCは、BDZに総額1億7,000万ユーロに上る電車およびディーゼル機関車を複数編成供給することに加え、ブルガリアの車両組立工場建設に投資することを提案した。また、BDZの債務1億3,000万ユーロを現行より有利な条件で組み替えることも申し出ている。
BDZは慢性的な赤字経営からの脱却を目指し、2013年から事業再建と財務安定化に取り組んできた。しかし、昨年は機関車不足で旅客事業が履行不能になるなど、「危機的状況」(アレクシエフ交通相)にある。人事交代など、経営改善措置をさきごろ決めたばかりだ。