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2010/7/14

ポーランド

中国・奇瑞汽車、ポーランドFSO買収か

この記事の要約

中国の自動車大手・奇瑞汽車(Chery)が、ポーランドの自動車生産施設FSOの買収に動いているもようだ。7日付のポーランド経済紙『Gazeta Prawna』が伝えた。同紙の取材に対し、FSOのWozniak社長は「否定 […]

中国の自動車大手・奇瑞汽車(Chery)が、ポーランドの自動車生産施設FSOの買収に動いているもようだ。7日付のポーランド経済紙『Gazeta Prawna』が伝えた。同紙の取材に対し、FSOのWozniak社長は「否定も肯定もしない」としつつ、売却についてある企業と交渉が進展し、早ければ今年9月までにまとまる見通しであることを明らかにした。

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奇瑞は中国からの輸出では攻略が難しい欧州市場への本格進出に備え、欧州内での工場取得を模索。インドのタタもFSOに関心を示していたが、タタは2008年にノルウェーの電気自動車開発会社Miljoを子会社化。同国で電気自動車の生産に本腰を入れる方向に転換したことから、売却先として奇瑞が一気に浮上したという。奇瑞はFSOの買収に成功すれば、超小型車「QQ」を生産する計画とされる。

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FSOの現在のオーナーはウクライナの自動車メーカー・ウクルアフトで、米GMからの委託を受けてシボレー・ブランドの小型車「アヴェオ」を生産している。だが、主要輸出先であるロシアとウクライナの新車市場低迷を受け、昨年から生産が激減。昨年は純損失1億8,950万ズロチを計上し、従業員約2,500人のうち700人を解雇。今年も年10万台以上とされる生産能力に対し、1-5月の生産台数は1万5,500台に過ぎず、ウクルアフトがFSOを手放す可能性がささやかれていた。(1PLN=27.4JPY)

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