チェコのトラック製造大手タトラが、ロシアでのトラック生産を検討している。同社経営陣が株主向けにこのほどまとめた報告書のなかで明らかにした。
\共産主義時代、ロシアはタトラにとり主要な市場だった。だが、ここ数年は競争の激化とロシアが輸入トラックに25%の高関税を課していることがネックとなり、2008年、09年とも同社はロシアでトラック販売上位15社に入れず、09年は販売台数が10台以下に落ち込んだ。高関税を避けてロシアで価格競争力をつけるため、アダムス社長は「ロシアか周辺の独立国家共同体(CIS)の国で、トラックを組み立て生産したい。潜在的パートナーと交渉するつもり」としている。
\同社は09年の最終赤字が7億コルナにのぼり、2年連続の赤字と業績が低迷している。この打開に向け、ロシアのほか東南アジアやブラジル、インド、サウジアラビアでも積極的な販売戦略を展開していくという。(1CZK=4.4JPY)
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