ロシアのエネルギー省が3日公表した6月の資源・エネルギー統計によると、6月の原油生産量は前月比0.5%増の日量1,013万バレル(bpd)となり、過去最高を更新した。原油生産が1,000万bpdを超えたのは10カ月連続で、サウジアラビア(828万bpd)を大きく引き離し、世界最大の産油国の地位を維持した。
\専門家の間では、ロシアの原油生産が今後も拡大を続けるかどうかについて疑問視する声が多い。既存油田の生産量が頭打ちになる一方で、新規油田の開発が進んでいないのが理由だ。大手投資銀行トロイカ・ディアローグのアナリスト、ネスチェロフ氏は、こうした事情に加えて、鉱物資源採掘税や輸出税などの高額な税負担が石油会社の重荷になっており、今年後半は石油生産の成長は減速するだろうと予測する。
\一方、6月の天然ガス生産量は、日量14億9,000万立方メートルで、前月の16億5,000立方メートルから減少した。気温の上昇によって国内と主要輸出先の欧州でガス需要が減少しているため。政府系天然ガス企業のガスプロムは先月、ガス需要は5月から減少を始めており、今年の生産目標である5,190億立方メートルの達成は困難だとの見方を示した。
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