ロシアのクドリン財務相は7日、2012年の国債償還費用が今年の倍以上となる5,870億ルーブルに膨らむとの見通しを明らかにした。原油輸出税などで蓄えた準備基金が再三の景気対策でついに底をつき、来年から赤字分の財源を国債発行にのみ頼らざるを得なくなるためと説明している。
\政府は今年、国内総生産(GDP)比5.4%の財政赤字を見込む。この穴埋めとして、準備基金からの拠出で1兆4,000億ルーブル、国債発行で1兆1,000億ルーブルそれぞれ賄う計画だ。だが、準備基金は今年で残高がほぼなくなる。政府は財政赤字を2011年でGDP比3.6%、12年で2.4%、13年で1.5%と段階的に縮小させるとしているが、同時に11年で1兆5,000億ルーブル、12年で1兆3,000億ルーブルの国債発行を見込む。
\財相は「13年に財政赤字をGDP比2%以下まで抑制できたとしても、国債償還費の急増は避けられない」と警告。持論である年金給付開始年齢の引き上げなど、歳出削減を実施すべきだと主張した。(1RUB=2.9JPY)
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