伴い電力需要が増加している。首都バクーへの人口集中が進み、将来的に電力不足が懸念される一方で、地方では電化率が低く、インフラも老朽化しているため、 電力供給は不安定な状況となっている。政府は電力需要への対応と中長期的な電力の安定供給を目指し、2009年に代替・再生可能エネルギー庁を設立、化石燃料に代わるエネルギーの利用促進に取り組んでいる。
\アゼルバイジャンは、再生可能エネルギー源に恵まれている。産業エネルギー省によると、年間日照時間はカスピ海沿岸地域で2,000時間、内陸のナヒチェバン自治区周辺で2,900時間に達する。また、平均風速は毎秒5メートルで、国土の10%が風速発電に適しているとの調査結果が出ている。さらに、同国には8,359の河川があり、代替・再生可能エネルギー庁の試算によると、水力発電のポテンシャルは4,000メガワット(MW)に上る。同庁は小型水力発電施設の整備を進めており、今後5~10年間で合計出力350MWの発電設備を建設する計画だ。
\国営電力会社アゼルエナジーは、電力需要の増加に対応するため発電能力を現在の6,400MWから15年までに9,000MWに拡大するとしており、再生可能エネルギーのシェアも0.7%から10%に引き上げる考えを示している。
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