ロシアのガス最大手ガスプロムが2日発表した2010年1-3月期連結決算(国際会計基準ベース)は、売上高が前年同期比14%増の9,568億ルーブル、税引前利益が186%増の4,217 億ルーブルと大幅な増収増益を記録した。事業展開が良好だったことに加えて、ルーブル高で為替差損益が前年同期の1,400億ルーブルの赤字から593億ルーブルの黒字に転換し、利益急増に貢献した。純利益は前年同期の313.4%増の3,250億ルーブルに達した。
\主力事業である天然ガスの販売量は、主要市場であるロシアと欧州で厳冬のために需要が拡大し、前年同期比21%増の1,622億立法メートルに増加した。このうち、国内が10%増の1,025億立方メートル、欧州が37%増の427億立法メートルだった。しかし、平均販売価格が低下し、売上高は1%増の6,128億ルーブルにとどまった。国内の利ザヤ改善に向けて値上げを実施し、1-3月期の国内平均販売価格(1立方メートル当たり)は前年同期比34%増の2,271.6ルーブルに上昇。一方、欧州向け価格は8,572.9ルーブルと36%低下した。その結果、国内売上高は7%増の2,328億ルーブル、欧州売上高は22%減の2,862億ルーブルとなった。
\3月末時点の債務残高は9,772億6,600万ルーブルで、昨年末に比べて29%縮小した。キャッシュフローが改善したことに加え、売却を予定する金融子会社ガスエネルゴプロムバンクを処分グループとして会計処理したことで、削減が実現した。(1RUB=2.7JPY)
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