中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2010/9/15

CIS諸国

フリブナ、変動相場移行なら急落も

この記事の要約

独大手銀行コメルツバンクはこのほど、国際通貨基金(IMF)が同国への融資条件として為替レートの弾力化を求めていることに関し、実施されれば同国の通貨フリブナが対米ドルで20%以上下落する可能性があると指摘した。\ IMFは […]

独大手銀行コメルツバンクはこのほど、国際通貨基金(IMF)が同国への融資条件として為替レートの弾力化を求めていることに関し、実施されれば同国の通貨フリブナが対米ドルで20%以上下落する可能性があると指摘した。

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IMFは2008年、ウクライナに総額152億米ドルの緊急融資を実施することを決定。融資の条件(コンディショナリティー)として、変動相場制への移行に向け為替の弾力化を求めた。中央銀行は積極的に為替介入を行っており、ブルームバーグのまとめによると、フリブナの対ドルでの1日の変動幅が1%を超えたのは、2009年12月以来では今月7日と8日だけだという。

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コメルツバンクのロイヒトマン為替戦略部長は、「IMFはコンディショナリティが無視され続けることを容認しないだろう」と述べ、ウクライナが為替相場の弾力化に踏み切らざるを得ないとの見方を示す一方、変動相場制に移行した場合、資本の流出が加速し、フリブナは対ドルで2けた下落し、現在の1ドル=7.8~7.9フリブナが最低でも10フリブナになると予測する。

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なお、中央銀行のステルマーク総裁は8日、為替介入を継続する方針を表明、年末までに対ドルで8フリブナ以上になることはないとの見方を示した。

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