ロシアのシュワロフ第1副首相は20日、政府が2015年までに国営企業900社を民営化する方針を固めたことを明らかにした。1兆8,000億ルーブル(590億米ドル)を調達し、財政収支の改善に活用する方針だ。
\同第1副首相によると、統一穀物会社の100%、海運最大手ソフコムフロートの50%マイナス1株をそれぞれ13年までに売却するほか、銀行部門ではズベルバンク、VTB、ロスセリホズバンク(ロシア農業銀行)など大手行の民営化を計画。最大手ズベルバンクへの出資比率を14年までに50%に削減することや、2位のVTBについては年内に10%、11年に10%、12年に10~15%を売却する方針。ロシア農業銀行は、15年までに25%を売却する。また、石油最大手ロスネフチの15%を12~15年に、ロシア鉄道の25%マイナス1株を13~15年にそれぞれ売却する。
\民営化計画の実施にはメドベージェフ大統領の承認が必要となる。シュワロフ氏は、「大統領の同意が得られれば即時実施するために各省庁に具体案をまとめさせる」と述べた。
\政府は民営化による収入で、対国内総生産(GDP)比で財政赤字を今年の5.3%(予測)から2011年までに3.6%に圧縮したい考え。プーチン首相は今月5日、15年までに均衡財政を達成するとの目標を表明している。
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