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2010/11/10

ロシア

ロスアトム、ベトナム初の原発建設を受注

この記事の要約

ロシア原子力公社(ロスアトム)がベトナム初の原子力発電所を建設する。ソ連崩壊後、米国志向を強めていたベトナムに対し、自国の影響力回復をねらうロシア政府の方針に沿うもので、建設費もロシアが融資する。メドベージェフ大統領のベ […]

ロシア原子力公社(ロスアトム)がベトナム初の原子力発電所を建設する。ソ連崩壊後、米国志向を強めていたベトナムに対し、自国の影響力回復をねらうロシア政府の方針に沿うもので、建設費もロシアが融資する。メドベージェフ大統領のベトナム訪問に伴い10月31日、契約が成立した。

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契約によると、ロスアトムは、2020年までに1,200メガワットの発電ブロック2基を設置する。現地企業と提携し、設備生産や建設作業を進める計画だ。同社は今回の受注を足がかりに、2020年まで年率8%の電力需要の拡大が見込まれるベトナムで、追加受注を狙う。

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両国はまた、ベトナムで原子力技術を開発する研究機関を設立することや、石油・ガスおよびハイテク分野での共同プロジェクト推進でも合意した。さらに、ロシア国営銀行VTBとベトナム3位銀行BIDVが総額1億米ドルの投資ファンドを開設することも決定した。同ファンドはエネルギー及び鉱業プロジェクトを対象に投資活動を行う予定で、資金のうち1,000万ドルをロシアが、500万ドルをベトナムが負担する。残る8,500万ドルは市場から調達する。

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