中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2010/12/8

総合・マクロ

伊ウニクレディト、中東欧事業を拡大

この記事の要約

伊銀行大手ウニクレディトが中東欧事業を拡大する。今後5年で同地域に900支店を開設するほか、高収益が期待できる市場に投資を集中する。9月末に就任したギッツォーニ新CEO(最高経営責任者)が2日にロンドンで開催された投資家 […]

伊銀行大手ウニクレディトが中東欧事業を拡大する。今後5年で同地域に900支店を開設するほか、高収益が期待できる市場に投資を集中する。9月末に就任したギッツォーニ新CEO(最高経営責任者)が2日にロンドンで開催された投資家向け会議で明らかにした。

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同CEOによると、ウニクレディトは中東欧の既存の3,860店舗の支店網に新たに900店舗を追加する。5年以内に、トルコ、ルーマニアに各300店、ハンガリーに120店、ロシア、ブルガリア、セルビアに計180店を開設するという。

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また、トルコ、ポーランド、ロシアを最重要市場と位置付け、今後数年の投資の大半を同3カ国の事業に振り分ける方針。2012年までに、中東欧事業の売上に占める3カ国の割合を現在の72%から75%に引き上げる計画だ。

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ウニクレディトは、欧州新興国における総資産が1,076億ユーロと中東欧最大の金融機関。同地域の今年7-9月期の税引き前利益は3億6,600万ユーロで前年同期の3倍以上に拡大した。他の欧州大手行と比べて出遅れているチェコでも事業拡大を加速させることを発表したばかりだ。

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不振のカザフスタン事業については、「市場動向を観察し、再建を図る」として、売却計画はないとした。ウニクレディトは07年に同国5位のATF銀行を21億ドルで買収したが、今年4-6月期には不良債権がかさみ1億6,200万ユーロを損失処理した。

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