中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2010/12/8

ロシア

ガスプロムとシェル、提携強化で合意

この記事の要約

天然ガス世界最大手の露ガスプロムと英蘭系国際石油資本ロイヤル・ダッチ・シェルは11月30日、戦略的業務提携を強化することで合意したと発表した。これにより、ガスプロムは第3国におけるシェルのプロジェクトに参加できる。一方、 […]

天然ガス世界最大手の露ガスプロムと英蘭系国際石油資本ロイヤル・ダッチ・シェルは11月30日、戦略的業務提携を強化することで合意したと発表した。これにより、ガスプロムは第3国におけるシェルのプロジェクトに参加できる。一方、シェルはガスプロムの協力を得て、ロシア事業を強化する方針だ。

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今回の合意によると、両社は西シベリアと極東における炭化水素の探査・生産で協力するほか、炭化水素をロシアと欧州で加工、販売する提携事業を強化する。またシェルが第3国で実施する探査プロジェクトにガスプロムが参加することも盛り込まれた。

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両社はすでに、サハリン沖の資源開発事業「サハリン2」の開発を共同で行っている。2007年にはガスプロムがシェルと三井物産、三菱商事から同事業の開発権の50%プラス1株を奪うなど、一時は関係が悪化したものの、「サハリン2」は昨年から液化天然ガス(LNG)の生産を開始し、事業は順調に進んでいる。

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シェルは現在、「サハリン2」株式の27.5%を保有。また、中国石油天然気集団(ペトロ・チャイナ、CNPC)など、ロシア以外の国営石油企業とも提携関係にある。

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