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2011/1/5

ポーランド

ポーランド経済、着実に成長

この記事の要約

ポーランド経済は過去10年で、2度の危機に遭遇しながらも着実な成長を遂げている。失業率は3.5ポイント減の11%に改善し、平均賃金(月給)は2,400ズロチから3,500ズロチへと50%増加した。製造業の好調に裏打ちされ […]

ポーランド経済は過去10年で、2度の危機に遭遇しながらも着実な成長を遂げている。失業率は3.5ポイント減の11%に改善し、平均賃金(月給)は2,400ズロチから3,500ズロチへと50%増加した。製造業の好調に裏打ちされた求人増加や、経済予測の見通しが明るいことから消費支出が拡大し、同国統計局(GUS)によると、12月の消費者信頼感指数は前月比で2.1ポイント、前年同月比で1ポイント上昇した。これを裏打ちするように、2010年のクリスマス関連支出は前年から約60億ズロチ増加し、240億ズロチに達した。

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■12月の製造業景況感、04年5月以来の高水準に

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HSBC証券が3日発表したポーランドの昨年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比0.4ポイント増の56.3となり、2004年5月以来で最高、統計開始以来で3番目の高水準に達した。ドイツや東欧諸国の需要回復で、欧州連合(EU)向けの輸出が大幅に拡大したことが追い風となった。

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ポーランドのPMIは5カ月連続で上昇し、14か月連続で景況の改善を示す50を上回った。同国の輸出の4分の1を占めるドイツ向け輸出は10月に前年同期比18.5%増加。EU向けも1~10月で18.6%増となった。輸出に加え内需も好調で第3四半期の国内総生産(GDP)は過去2年で最高の前年同期比4.2%増を記録した。

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HSBCは製造業者の購買担当者が報告する新規受注、生産、雇用、納期、仕入れ在庫に関するデータをもとにPMIを算出している。

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(1PLN=27.93JPY)

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