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2011/3/23

ロシア

ガスプロム、チェコ製油最大手への出資を検討

この記事の要約

天然ガス世界最大手のガスプロムがチェコ製油最大手Ceska Rafinerskaへの資本参加を検討している。イタリアのエニが持つ株式32.455%が対象。チェコのニュースサイトCeska Poziceが15日、政府および […]

天然ガス世界最大手のガスプロムがチェコ製油最大手Ceska Rafinerskaへの資本参加を検討している。イタリアのエニが持つ株式32.455%が対象。チェコのニュースサイトCeska Poziceが15日、政府および業界筋の情報として伝えた。

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2006年に結んだエニとの提携契約に基づき、エニから売却の打診を受けた。Ceska Rafinerskaの親会社のUnipetrol(出資比率51.22%)と大株主ロイヤルダッチシェル(同16.335%)は、この取引を拒否する権利がある。

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ロシア企業はチェコ石油化学・エネルギー市場で勢力を伸ばしつつある。送油のトランスネフチがドルジバパイプラインを通じて石油を供給するほか、ルクオイルがガソリンスタンド網を展開する。原油供給から小売までのサプライチェーンを構築するに当たって、まだ製油事業が欠けており、今回の取引が成立すればその穴が埋められることになる。

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Ceska Rafinerskaはチェコの製油・石油化学市場でトップシェアを握る。北ボヘミア地方のリトヴィーノフと中部ボヘミア地方のクラルピ・ナド・ヴラタヴォウで製油所を操業する。親会社のUnipetrolの経営権はポーランドのPKNオルレンが握っている。

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