欧州復興開発銀行(EBRD)はこのほど、ブルガリアの2011年経済成長予測を年初に発表した2.4%から2.6%に引き上げた。同国の経済は2009年にマイナス4.9%に落ち込み、10年もプラス0.2%と回復がもたついたが、ようやくエンジンがかかってきたようだ。ただ、政府が目標とする3.6%の経済成長を達成するには課題がまだ山積みされている。
\RBRDのチーフエコノミスト、ベルグロフ氏は22日にソフィアで行われた米国商工会議所主催の朝食会で、ブルガリアの改革の遅れへの懸念を示し、構造改革の推進、インフラやエネルギープロジェクトへの投資活性化、電力事業への外国直接投資への奨励措置などが必要なことを指摘した。また、輸出促進は経済の成長だけでなく刷新という観点からも重要だとして、事業環境の改善や税関の効率化を提案した。
\一方、ジャンコフ財務相は政府の最優先課題が財政赤字削減であるとしたうえで、増税することなく改革するとを強調した。構造改革については、年金および行政分野では順調に進捗しているが、医療および教育分野では遅れていることを認めた。
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