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2011/10/5

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニアの新車販売、依然低迷

この記事の要約

ルーマニア自動車市場の回復がもたついている。同国の自動車製造業・輸入業者連盟(APIA)によると、今年上半期の新車販売台数(商用車を含む)は50,272台で、前年同期を14.7%下回った。新車販売は景気後退に陥った09年 […]

ルーマニア自動車市場の回復がもたついている。同国の自動車製造業・輸入業者連盟(APIA)によると、今年上半期の新車販売台数(商用車を含む)は50,272台で、前年同期を14.7%下回った。新車販売は景気後退に陥った09年に前年比59%減と大きく落ち込んだ後、10年も19.3%減の119,417台に減少。APIAは年初、今年は市場が好転すると見て8%増の予測を示していたが、今年も厳しい市場展開が続いている。

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販売台数の内訳をみると乗用車が前年同期比19.3%減の43,233台。一方、トラックは14.2%増の6,618台、バスは76.9%増の421台で販売が大きく好転した。ルーマニアでは新車販売を促進するため、中古車の廃車を条件とした新車購入助成制度(クーポン券)を5年前に導入した。昨年は同措置を利用して約6万3,000台の新車が販売された。今年は1台あたり約900ユーロ相当のクーポン券が19万台に対して支給される計画だが、3月にプログラムが開始したため、上半期の販売にはあまり反映されなかったもようだ。ボルベリ環境相によると、下半期には更に6万台分のクーポン券が支給される。

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今年は低迷する自動車市場をテコ入れするため、新車買い替え助成措置の適用を法人にも広げるほか、クリーンカーの購入では助成金が増額され、電気自動車では3,700ユーロ、ハイブリッド車では1,800ユーロ相当が支給される。

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