チェコ最大の健康保険会社である総合健康保険(VZP)はこのほど、今年の収支見通しについて、従来の収支均衡から30億コルナの赤字に予測を引き下げた。医療サービス構造や資金再配分の方法を変えない限り、赤字は避けられないという。現地放送局のラジオジュルナールが報じた。
\VZPは加入者620万人を誇るが、年配者や慢性疾患患者を多く抱え、採算が厳しくなっている。赤字対策として、虫歯の充填処置(詰め物)や50コルナ以下の医薬品に対する保険支払いを中止するなど支出削減に努めてきた。また、昨年の医療保険改革の一環として資本の注入も受けた。しかし、黒字転換にはつながらなかった。
\VZPは昨年も50億コルナの赤字を出している。トラブル続きの電子医療データベース運営会社IZIPの資本46%を18億コルナで買収したことが損失を増やした。
\VZPは医療機関に対する多額の買掛金があり、支払い遅延を予告している。医療関係者は報酬の60%をVZPに頼っており、その影響が懸念される。(1CZK=3.82JPY)
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