ルーマニア競争委員会は10日、OMV(オーストリア)の子会社など石油6社に対して、ガソリン販売でカルテルを結んでいたとして、総額8億8,000万レウ(2億200万ユーロ)の制裁金支払いを命じた。これはルーマニアにおけるカルテル制裁金として過去最高額で、6社の2010年売上高の約3%に当たる。各社はいずれもカルテルの事実を否定し、ブカレスト控訴裁判所に提訴する方針だ。
\制裁対象となったのはOMVペトロム、OMVペトロム・マーケティング、ロムペトロム、ハンガリーのMOL、露ルクオイル、伊エニのルーマニア子会社。競争委によると、6社は2008年に高オクタン価ガソリン「エコ・プレミアム」の販売を中止することを取り決めた。同じ時期に取り扱いをやめることで、市場シェアの変動を防いだという。
\制裁額は、カルテルを主導したとされるOMVペトロムが3億6,650万レウ最高。OMVペトロム・マーケティングが1億3,730万レウ、MOLが8,030万レウ、ルクオイルが1億3,700万レウとなっている。
\ルクオイルは先月、本国ロシアでも競争法違反で6億900万ルーブル(1,908万米ドル)の罰金処分を受けたばかりだ。(1RON=22.58JPY)
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