ロシアで経済犯罪が深刻化している。中央銀行と内務省の推計によると、2011年の被害総額は5兆ルーブル(1,580億米ドル)で、国内総生産(GDP)のおよそ10%に達した。被害件数は5万6,700件だった。
\11年1~11月に摘発されたマネーロンダリング(資金洗浄)の件数は653件だった。1~9月の被害総額は12億ルーブルで、内訳は詐欺が33.4%、麻薬取引が32.4%、9.6%が不正融資、6.2%が密輸に絡むものだった。内務省の経済犯罪対策責任者であるオレグ・ボリソフ氏によると、企業の倒産を悪用した犯罪も増加しており、昨年は500件あまりが検挙された。オムスク地方では、石油化学メーカーのオーナーが関連会社に資産を流出させて意図的に倒産させ、債権者に70億ルーブルの損害を与えたという。(1RUB=2.43JPY)
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