ベルギー金融大手KBCは、ポーランドの保険子会社ヴァルタ(Warta)の売却計画を撤回する可能性がある。ポーランド日刊紙『ジェチポスポリタ』が16日、関係筋の話として伝えた。
\KBCは世界金融危機の際にベルギー政府から70億ユーロの公的資金の注入を受けたため、欧州委員会から資産売却を義務付けられており、ポーランドではヴァルタとクレディート・バンクが売却対象となっている。ヴァルタの買収には墺ウィーン・インシュアランス・グループ、伊ゼネラリ、独タランクス・インターナショナルなどが名乗りを上げているものの、これらの企業がKBCに提示している買収額はKBCの希望額を大きく下回っている。このため、KBCはヴァルタの売却を取りやめ、ベルギー政府に公的資金の返済を猶予するよう求めることを検討しているという。
\『ジェチポスポリタ』紙によると、市場関係者はヴァルタの企業価値を10億~15億ズロチと見積もっている。(1PLN=23.49JPY)
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