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2012/1/25

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

スロベニア流通大手、2011年に大幅減益

この記事の要約

スロベニアの流通最大手メルカトルはこのほど、2011年の純益が前年比21.6%減の2,380万ユーロに縮小したと発表した。下半期の景気悪化と、セルビア通貨ディナール、クロアチア通貨クナの為替相場の変動が大きかったことが影 […]

スロベニアの流通最大手メルカトルはこのほど、2011年の純益が前年比21.6%減の2,380万ユーロに縮小したと発表した。下半期の景気悪化と、セルビア通貨ディナール、クロアチア通貨クナの為替相場の変動が大きかったことが影響した。売上高は5.4%増の29億ユーロだった。

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今年の見通しについてメルカトルは、景気低迷を理由に純益が前年比34%減の1,570万ユーロに後退するとの予想を示した。投資も8,850万ユーロに縮小する。売上高は3.3%増加し、30億ユーロを突破する。

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一方、経営陣は、先月に発表したスロベニア飲料会社ピヴォヴァルナ・ラスコを買収する方針を撤回した。経営に深刻な影響を与えるリスクがあることを理由としている。

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メルカトルはクロアチア食品メーカー、アグロコルによる敵対的買収に抵抗している。23.24%を保有するピヴォヴァルナなどが、アグロコルの買収提案を受け入れる方向のため、メルカトルはピヴォヴァルナを買収する計画を打ち出していた。

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アグロコルの買収提案は、メルカトルの大株主であるノヴァ・リュブリャンスカ・バンカが決定を保留し、過半数株を集めるまでに至っていない。買収提案は2月末まで有効だ。

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