ロシアのラブロフ外相は28日、訪問中の東京で玄葉光一郎外相と会談し、両国の経済関係を深め、安全保障分野での協力を強化することで合意した。一方で北方領土問題については歩み寄りがなく、交渉継続を確認するにとどまった。
\経済関係では両国の貿易額が昨年2兆4,500億円に拡大したことを歓迎。ビジネス交流の活発化を促す目的で査証(ビザ)手続きを簡素化する協定に調印した。
\玄葉外相は共同記者会見で、「アジア太平洋地域における国際情勢が大きく変化していくなか、日ロ関係の重要性は増している」とし、「安全保障・国防分野や、エネルギー近代化をはじめとする経済問題で両国の提携を強化したい」と話した。ラブロフ外相も同様に関係強化に前向きな姿勢を示した。
\懸案の平和条約については、北方領土問題で冷静に話し合う必要があるとの見方で一致した。ラブロフ外相は、交渉を新政権の成立後に行いたい意向を示した。
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