チェコのドラッグストア大手P.K.ソルベント(PKS)は2日、今年1月に倒産したドイツのドラッグストア大手アントン・シュレッカーのチェコ店舗網を買収することで合意したと発表した。買収金額は明らかにされていない。独『シュピーゲル』誌などが報じた。
\シュレッカーの管財人を務めるガイヴィッツ氏は当初、一括売却できる投資会社などを探していた。しかし、チェコ・スロバキア資本の大手投資会社ペンタが先月末、買収提案を取り下げるなど、売却先を見つけるのは難航していた(東欧経済ニュース4月25日号「投資会社ペンタ、独ドラッグストア大手の買収提案を撤回」を参照)。そこで、ガイヴィッツ管財人はまず収益性の高い関連会社を切り離すことにした。今回売却するのはチェコの145店舗。これらの店舗は子会社シュレッカー・インターナショナルに属するため、今回の倒産申請には含まれていないが、アントン・シュレッカーの資産の一部であるため、資金を回収することができる。
\PKSは、チェコ国内でドラッグストア「テタ(Teta)」を約700店舗展開している。
\ガイヴィッツ管財人は、今後もシュレッカーを一括売却することに注力すると強調している。一方、独統一サービス労組Ver.diは、チェコ子会社の売却がドイツ事業の継続に寄与するとし、今回の取引を歓迎している。
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