米石油大手シェブロンがルーマニアで行うシェールガス開発プロジェクトをめぐり、同国のウングレアーヌ首相はこのほど、政府がシェブロンと交わした契約の内容を公開することにシェブロン側が同意したと発表した。
\ルーマニア政府は3月末、シェールガスの探査・掘削・開発に関するシェブロンと国家鉱物資源庁(ANRM)の契約を承認した。ANRMのホームページに掲載された契約によると、シェブロンはコンスタンツァとバスルイにある鉱区で30年間の開発免許を持ち、免許期間をさらに15年間延長することが可能。また、シェールガスが発見された場合、掘削量の3.5~13.5%を免許料として支払う。同社は今後4年間で8つの探査プロジェクトを実施する予定だ。
\シェブロンによるシェールガス開発をめぐっては、同社が採掘にフラッキング(水圧破砕)法を採用していることが問題視されている。この方法は採掘坑に化学物質を混ぜた水を注入する方法で、坑井から洩れた化学物質が地下水を汚染し健康被害を招くことが懸念されており、鉱区周辺の住民による開発反対運動が起きている。これに対しシェブロンは、開発の初期段階ではフラッキングではなく環境に負担をかけない方法を採用すると表明している。
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