ロシア産天然ガスの中国向け輸出をめぐる交渉が暗礁に乗り上げている問題で、国家能源(エネルギー)局の劉鉄男局長は4月28日、事態の打開に向けて新たな提案を行ったことを明らかにした。
\中国石油天然気集団公司(CNPC)は2009年にロシアの政府系天然ガス企業ガスプロムから年間約680億立方メートルの天然ガスを輸入することで基本合意したものの、輸入価格をめぐる対立から最終合意には至っていない。李克強副首相のロシア訪問に同行した劉局長は、「残る問題は価格だけだ」と指摘。李副首相は天然ガスの分野における「全く新しい形の協力」を提案し、「ロシア側から肯定的な評価を受けた」と述べた。
\中国は2006年から天然ガスの輸入を始め、10年の輸入量は166億立方米で、対外依存度は10%を超える。15年末には対外依存度が40%を超えるとの調査結果も出ていることから安定した供給ルートの確保が急務となっており、国内でシェールガスなどの非在来型天然ガスの開発を急ぐ一方で、トルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタンなど中央アジアからの輸入を強化している。
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