中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/6/6

総合・マクロ

ウニクレディト、中東欧のキャッシュ・エクイティ事業を縮小か

この記事の要約

伊最大手銀行のウニクレディトはコスト削減計画の一環として、中東欧のキャッシュ・エクイティ(現物株式取引)事業を縮小するもようだ。ロイター通信が5月30日、関係筋の話として報じた。\ ウニクレディトはロシアおよびルーマニア […]

伊最大手銀行のウニクレディトはコスト削減計画の一環として、中東欧のキャッシュ・エクイティ(現物株式取引)事業を縮小するもようだ。ロイター通信が5月30日、関係筋の話として報じた。

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ウニクレディトはロシアおよびルーマニアの証券部門の閉鎖手続きを行っており、トルコとポーランドでも当該事業を縮小している。中東欧地域の営業やデリバティブ(金融派生商品)部門などで60~80人をリストラする。理由として、当該4国の「コストが高すぎる」ことを挙げており、事業を他国あるいは親会社に移管することを検討している。

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ウニクレディトは欧州の旧共産圏諸国にとって最大の貸し手となっている。成長戦略においてロシアやトルコ、ポーランド、チェコに注力してきた。ハンガリーとルーマニアでは支店網の拡大を見合わせている。

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バンカ・アルベルティーニのアンジェロ・ドゥルシアーニ氏はウニクレディトのコスト削減計画について、「朗報だ。中核事業に専念することは正しい方向に向かっている」と評価した。

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ウニクレディトは昨年10月、西欧のエクイティ部門を閉鎖し、ロンドンとミラノの従業員を削減した。ドイツやオーストリア、ポーランドなど22カ国で事業を展開しており、収益の57%を国外で稼ぐ。今年第1四半期の利益は13%増の9億1,400万ユーロだった。

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