中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/6/20

ロシア

EUとの新ビザ協定、協議難航

この記事の要約

ロシアと欧州連合(EU)の間で交渉中の新ビザ協定の最終合意がもたついている。産業人や他の専門分野の関係者の入国査証手続きを簡便化することを目的とした協定だが、ロシアの公用パスポート所持者の扱いをめぐり双方の見解が対立して […]

ロシアと欧州連合(EU)の間で交渉中の新ビザ協定の最終合意がもたついている。産業人や他の専門分野の関係者の入国査証手続きを簡便化することを目的とした協定だが、ロシアの公用パスポート所持者の扱いをめぐり双方の見解が対立しているためだ。現地英字紙『モスコウ・タイムズ』が交渉に通じているEU関係者の話として13日報じた。

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EUとの協定が成立すれば、ロシアのビジネスマン、報道関係者、NGO関係者、科学者、公式派遣団員、文化・スポーツイベントの参加者は、最長5年間EUに何度でも入国できる「マルチ・ビザ」を取得できる。ただし滞在期間は3カ月以内に制限される。

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ロシア外務省は公用パスポートもこの対象とするよう求めているが、一部のEU加盟国は安全保障上のリスクを懸念。公用パスポートは政府・地方機関職員から国営企業従業員などに交付されているが、所持者の数が公式発表されておらず、1~4万人との推定があるだけだ。

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一方、交渉が長引いていた米国とのビザ協定は、7月末までに法案が議会で審議される予定だったが、国会国際問題委員会のクリモフ第1副議長の話によると、今週メキシコで開かれるG20サミットの直前に議会で採決されるもようだ。

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