オーストリア保険大手のウィーン保険グループ(VIG)は中東欧事業拡大で買収も視野に入れている。市場が引き続き成長すると見込んでの判断だ。
\ハーゲン社長は、中東欧事業は今年、国によって二ケタ成長も見込めるとコメント。また、買収には常に関心があると話した。一方で、いくつかの国ではすでに市場で堅固な地位を築いているため、企業取得で競争法上の問題が生じる可能性もあるとした。
\商品別では自動車賠償責任保険に大きな成長機会を見出している。VIGが進出した中東欧諸国における新車需要は今後数十年で8,000万台に上るとの試算があり、仮にオーストリア市場並みのシェア(17~18%)を握った場合、1,200万~1,300万件の新規契約が獲得できる計算という。
\VIGにとって中東欧で最も重要な市場であるチェコでは、景気動向と財政緊縮以外にも業況を左右する問題がある。自賠責保険では競争激化で価格圧力が高まっている。また、生命保険では年金基金改革が不確定要素となっている。それでも事業の成長は確保できそうだ。
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