世界銀行はベラルーシ政府に対し、構造改革計画の策定・実行への技術的支援を継続する意思を改めて明確にした。また、同国向けに新たな援助政策を作成する可能性を示した。ベラルーシ政府がこのほど、世銀のファン氏(ベラルーシ・モルドバ・ウクライナ支援担当)がミャスニコヴィチ首相に書簡で伝えたと発表した。
\政府発表によると、世銀はベラルーシ経済の競争力向上、安定成長を目的とした、包括的な構造改革を技術面で支援する方針だ。構造改革の実施により、経済政策に関連した調査・分析サポートを柔軟に行えるようになるとみている。また、世界貿易機関(WTO)加盟が実現可能との見通しを強調し、構造改革を対外的な要素と結びつけて実施するチャンスととらえている。
\さらに、公開競争入札による民営化の長所を実際に示すため、国家投資民営化庁(NAIP)への支援に積極的な姿勢だ。
\財政面では◇年金・社会保険制度改革◇保健・教育予算の有効活用◇債務管理の改善――などの支援を提案した。この関連で、インフレ圧力を弱め、国際収支の均衡を図るため、金融引き締め策および緊縮財政を継続することの重要性を強調している。
\ミャスニコヴィチ首相は先月にファン氏と会見した際に新しい援助政策の策定作業を迅速化することを提案した。ファン氏は世銀でこの問題を検討することを約束したという。
\前回の援助政策が2011年半ばに完了した後、ベラルーシは新たな世銀融資を受けていない。世銀は以前、国際通貨基金(IMF)の新しい支援プログラムが開始された時点で新援助政策を実行に移す姿勢を示していた。
\ベラルーシは世銀に加盟した1992年以来、総額9億米ドル弱の支援を受けてきた。2009年末には開発資金として2億ドル、期間16年の融資を受けた。
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