中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/11/7

総合・マクロ

持続可能エネルギーへの投資残高が10億ユーロを突破

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は5日、中東欧における省エネ・再可エネプロジェクトに対する同行の投資額が100億ユーロを突破したと発表した。これらのプロジェクトによる二酸化炭素(CO2)排出削減効果は年間5,000万トンとス […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は5日、中東欧における省エネ・再可エネプロジェクトに対する同行の投資額が100億ユーロを突破したと発表した。これらのプロジェクトによる二酸化炭素(CO2)排出削減効果は年間5,000万トンとスウェーデンの排出量に相当する。EBRDでは2012~14年も50億~60億ユーロの予算を組むなど、同分野における投資を継続する方針だ。

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EBRDは「持続可能エネルギーイニシアチブ(SEI)」を2006年にスタート。スロバキアの保育園の断熱工事からトルコでの省エネ融資枠まで、幅広い支援を行ってきた。今回、ポーランドにおけるクキニャ風力発電所(出力53メガワット)への投資で総額が100億ユーロを超えた。

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EBRDが支援対象としている国々では、依然として経済活動におけるエネルギー消費が大きい。持続可能エネルギーへの支援はEBRDの活動の中でも主要な位置を占めるようになっており、2011年には投資全体の3分の1が同分野に振り向けられた。

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EBRDは同時に、持続可能エネルギーへの投資促進では、各国の政策や規制による効果も大きいと指摘。コストをカバーできる価格設定や、機械・車両の環境規準導入、省エネ技術の開発・採用を対象とした助成措置などを例にあげ、各国政府にこのような努力を継続するよう呼び掛けた。

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